クロスフェードメーカー 操作マニュアル
操作マニュアル 2013年9月27日版


クロスフェードデモとは?

 クロスフェードデモ、あるいはクロスフェードダイジェストとは、複数の音源の一部を切り出し、フェードイン・フェードアウト処理でなめらかに繋げたものです。その性質上、音楽トラックの効果的な試聴方法として、しばしば利用されます。

クロスフェードデモ制作の例
Fig1. DigiOnSoundで2トラックのクロスフェードデモを制作した例。
トラック1がフェードアウト(音量ダウン)する一方で、トラック2がフェードイン(音量アップ)していて、
2つのトラックがなめらかに接続されていることがわかる



ソフトウェアを起動する


Fig2. 解凍後のファイル構成

 圧縮ファイル「CrossFadeMaker1.03.zip」(Ver1.03の場合) を解凍すると、
 の二つのファイル、二つのフォルダーが出てきます。このうち、CrossfadeMaker.exe をダブルクリックすると、「クロスフェードメーカー」が起動します。

Fig3.起動直後の画面

 ※動作環境
 【OS】 Microsoft Windows XP/Vista/7/8
 【CPU】Intel x86/AMD x64 互換プロセッサ
 【メモリ】1024MB 以上
 【その他】AAC圧縮を利用する場合は iTunes 10 以降 が必要
      MP3圧縮を利用する場合は lame.exe が必要
      (RareWares: http://www.rarewares.org/mp3-lame-bundle.php
       から別途ダウンロード、addonフォルダーに配置してください)




トラックを追加する

 トラックリスト下の開くを押して[ファイルを開く]ダイアログで音声ファイルを選択するか、トラックリストに音声ファイルをドラッグ&ドロップしてください。
 
ファイルを開く(ダイアログ)
Fig4-1. ダイアログで開く場合
ファイルを開く(D&D)
Fig4-2. D&Dで開く場合

 ※読み込むことのできるファイルは、WAVE・MP3・WMA の三種類です。FLACやAACには対応していません。

 正常に読み込まれると、トラックリストの最後尾へ追加されます。複数のトラックがあるときは、ドラッグ&ドロップで順番を変更することができます。
 
ロード完了
Fig5. トラックリストに追加される

 クロスフェードに必要な音声ファイルを追加したら、フェードイン・フェードアウト点の設定へ移ります。



フェードイン点/フェードアウト点の設定

①IN/OUTを設定したいトラックを選択します。
 
 右側のコントロール部で、曲名(ファイル名)と、プレーヤーに「準備完了」が出ていることを確認してください。

 ②プレイヤーでトラックを再生しながら、IN点にしたいところで「ここから」を押します。
 
 再生状態で押しても、停止状態で押してもかまいません。ボタン下に、IN点のタイムコードが反映されます。

 ③同じく、プレイヤーでトラックを再生しながら、OUT点にしたいところで「ここまで」を押します。
 
 ボタン下に、OUT点のタイムコードが反映されます。また、秒数も自動計算され「??? sec.」と置き換わります。

 また、トラックリストの方をみると
 
 曲名下の「Undefine」表示が、タイムコードの区間表示に変化しており、無事設定できたことが確認できます。

 区間確認を押すと、IN→OUTにかけての区間を再生して確認することができます。
  ただし、この時点ではフェード効果は適用されません(あくまで区間の確認用です)。

 以上の手順を、読み込んだ各トラックに行ってください。



書き出しオプションの設定

 最終的には、このようになります。

 
 (※Falcom Sound Team jdk 様による「ZWEI 2 ORIGINAL SOUNDTRACK」TR.1~TR.5 でクロスフェードの設定を行った例です。)

 書き出す前に、二点の基本設定とオプション設定をすることができます。
 オプション設定は、 の右側▼を押すことで設定メニューが開きます。



Fig6. 基本設定部分

Fig6-2. オプション設定部分

 
基本設定
クロス時間 (秒) フェードインおよび、フェードアウトにかかる時間を設定します。
7秒~14秒付近がおすすめです。
エンベロープ フェードインおよび、フェードアウトに使用する音量カーブを設定します。
エンベロープ
ブランク (秒) 前後に挿入する無音部分の時間を設定します。
1秒~2秒がおすすめです。
オプション設定
クロスフェード生成
(連結モード)
全てのトラックをつなぎ合わせて、1つのXFD音源を生成するモードです。
シングルフェード生成
(個別モード)
トラック1つ1つに対してフェードイン/アウトを施して、おのおのの試聴音源を生成するモードです。
生成する際に、フォルダー選択ダイアログで指定されたフォルダーに、Track01.wav, Track02.wav ... のように保存されます。
※すでにファイルが存在する場合、上書き確認のダイアログが表示されます。
追加圧縮オプション 生成したWAVEから、自動的に音源の圧縮を行う設定ができます。
  • なし - 追加圧縮は行いません。
  • AAC (QuickTime) - iTunes付属のQuickTimeを利用したAAC圧縮を行います。
  • Ogg Vorbis - Ogg Vorbis による圧縮を行います。
  • MP3 (lame) - lame.exe を利用したMP3圧縮を行います。

 後述のHTMLテンプレート書き出しを行う場合は、「なし」に設定しても、AACで圧縮を試みます。
 また、MP3の圧縮には 別途lame.exeが必要です。(RareWares等よりダウンロードしてください。)

 <Tips> iOSのSafariブラウザを含めた各種ブラウザのほとんどをカバーしたい場合、AACかMP3の二択になります。

音声圧縮レベル 圧縮を行うときに、どの程度の音質で圧縮するかを設定します。
微調整は、addonフォルダー内のencoder.infを編集することで実現可能です。
HTMLテンプレートを書き出す  JW Player 6 (Flash & HTML5) と JSON を用いた試聴ページのひな形を出力します。
クロスフェードモード時 (JavaScript+JSON使用) シングルフェードモード時 (JavaScriptのみ)

 注) ローカルでファイルを開くと、Flash Player のセキュリティサンドボックスの仕様により、次のようなエラーが出ることがあります。
 
 サーバーにアップロード(http://でアクセス)するとこのエラーは発生せず、正常に表示されます。
 また、JW Player setup の Primary を一時的に "html5" に設定していただくとローカルでもプレビュー可能です。
しおりテキストを出力する <クロスフェードモードのみ>
切り出した部分のタイムコードと、出力したクロスフェード音源のタイムコードを対応付けたテキストファイルを出力します。
しおりテキスト
JSONを出力する <クロスフェードモードのみ>
切り出した部分のタイムコードと、出力したクロスフェード音源のタイムコードを対応付けたJSON(JavaScript Object Notation)データを出力します。

  • track - トラック名
  • absbegin - クロスフェード音源内の開始位置(秒)
  • absduration - 開始位置からトラックがフェードアウトするまでの時間(秒)
  • srcbegin - ソース音源からの切り出し位置(秒)
  • srcduration - ソース音源から切り出した時間(秒)



クロスフェード音源の書き出し

  を押すと、ファイル保存先を尋ねるダイアログが出ます。
 クロスフェード音源の保存先とファイル名を決めて、保存を押してください。書き出しが始まります。
 (※シングルフェードモードでは、ファイル保存ダイアログの代わりに、フォルダー選択ダイアログが出ます。)


書き出し
Fig6. 保存画面

書き出し完了
Fig7. 書き出し完了後


 ※Version 1.03時点では、全ての音源は44100Hz/16bit/ステレオに統一した上でクロスフェード作成処理を行います。また、当然のことながら、トラックリストに登録されたソース音源に対して、当ソフトウェアが手を加えることは一切ありません。

 ※Version 1.03において、WAVEに出力した音源をもとに、そのまま自動的に圧縮をかける機能が追加されました。



トラックリストを保存する

 設定したIN/OUT点を含む、トラックリストを保存するにはトラックリスト下部にあるトラックリスト保存ボタンをクリックします。
 保存したトラックリストを呼び出す場合は、呼び出しボタンを押して、*.cfmd ファイルを開いてください。
 また、トラックリストにドラッグ&ドロップしても開くことができます。


便利な機能
 
○おまかせ一括ランダム
おまかせ一括ランダム
すべてのトラックに対して、指定された秒数を守りながら、ランダムにIN点とOUT点を設定します。
<GO!>ボタンを押すたびにIN点/OUT点が変わります。設定に困ったとき、時間がないときなどに「運に任せたい」場合に最適です。あるいは、最初にこれを実行しておき、気に入らないトラックのみ、手動で調整しなおすということも可能です。

<!> GO! を押すと、既にIN点/OUT点が設定されているトラックがあっても、この機能の値で上書きされます。ご注意ください。



ソフトウェアを終了する

終了
ウインドウ右上の[×]を押してください。



◎今回作成したクロスフェードダイジェスト例 (別途圧縮済み)

オリジナルサウンドトラック ツヴァイII Tr.1~Tr.5/Copyright© Nihon Falcom Corporation

▽出力されたしおりテキスト



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